鴨江建築シンポジウム開催報告
夏の思い出その3。8月8日、竪穴の家で建築シンポジウムを開催。 登壇頂いた大端さん、辻さん、アリソンさん、討議の進行をして下さった亀井先生、そしてご参加頂いた皆さん、ありがとうございました。
鴨江建築シンポジウム開催報告
夏の思い出その3。8月8日、竪穴の家で建築シンポジウムを開催。 登壇頂いた大端さん、辻さん、アリソンさん、討議の進行をして下さった亀井先生、そしてご参加頂いた皆さん、ありがとうございました。

住宅地のリノベーションプロジェクトにどのような可能性と課題があるか?というのが僕の主題でしたが、登壇者の背景からさらに広い視点での気づきが得られたように思います。 中でも、アリソンさんの東長崎での実践には目からウロコでした。
リノベーションのプロジェクトでは、その場に既にある物的資源(空き家、空間、既存の仕上げ、解体した廃材など)と向き合う局面が不可避的に出てきます。 いわゆるブリコラージュ(場当たり的、即興的に継ぎ合わせて全体を成り立たせる)をどう考えるかが問われるのですが、アリソンさんのマイアマイアでは、なんと人的資源すらもブリコラージュでアセンブルしているんですね。
普通、建築家のプロジェクトでは、設計図を描くのと同じくらい気を張って、施工者を選定します。言葉が通じない施工者とやると、設計意図が反映されないものができてしまうためです。
物的資源なら、ありあわせのものをうまくアレンジすることで「時間の厚み」を活かすことができます。見えるもの全てをデザインできる新築と異なり、自分の意志が及ばない「他者」を存在させることで、空間の深みや寛容さを得ることができます。 でも、ありあわせの人的資源をアレンジして空間を成り立たせるのは至難の業と思われます。DIYならまだしも、職人さんに一度作ってもらったものを壊すわけにも行かないし。
ともかく施工者選定は苦労するんです。竪穴の家の2件隣にクライアントの家を建てたときは、浜松で任せられるところが見つからず豊橋の会社に頼みました。そんな経験があるものだから、マイアマイアの改修工事では地元の職人さんたちが腕を振るったと聞いて、驚愕。
アリソンさんは、まちの一人一人がプロジェクトを立ち上げやすくすることが重要と説きます。近くの人的資源を活用するのは、そのための素地づくりでもありそうです。
辻さんからは「なめらかな改修」の話。実家の改修にあたって、認知機能が弱っていく祖父にも自宅であることを認識できるような、なめらかな変化を意識されたとのこと。
建築家は作家性で営業してるので写真映えする解を求めがちで、リノベーションならガラッと変わる「ビフォーアフター」をやりたくなるところがあります。しかし、施主にとってそれが最適解かというと、そうではないケースもある。「なめらかな改修」は、そうではない方のケース。辻さんは、「更新設計契約」という顧問契約に近い施主との契約形態を提案されていますが、これも「施主にとっての価値は何か」を寄り添って考えやすそうです。
辻さんには竪穴の家の設計段階で検討に協力してもらったんですが、工事が終わってから見てもらうのは初めてで、「美しいと言われてこなかったものを、美しいと言い切っているのが新鮮」というような感想でした。 僕からすれば辻さんたちの作品もそうなんですが、モノの見方を変えるのはブリコラージュの一側面でもあって、良いリノベーションプロジェクトほどそういう部分が多いのではないかと思います。ともあれ誉め言葉と受け取ったので、自信を持って進めていきたいなと。笑
大端さんからは、みかわやと頭山の経緯と現在の話。みかわやは既に多くの事業主体にシェアされ、都市の風景が変わっていく起点になりつつあり、そのストーリーに刺激を受ける部分は非常に大きいです。隣町の北田町でグラムをオープンした瓦屋の茉希ちゃんと家守会社も作ったということで、今後のさらなる展開にも注目しています。
登壇者の4人ともが、縮小していく都市をリノベーションによって美しく編み直していく方法を試行錯誤していて、励みになりました。このシンポジウムは、また定期的にやりたいです。
竪穴の家は二階の一間をシェア(賃借)して下さる仲間を探しています。特に不動産系もしくはデザイン系の方は自分と協働しやすいので、条件面でのご相談にも応じやすいです。
浜松の住宅街を舞台に、空き家再生と活用を進めながら、都市の在り様に能動的に関わる、、、という僕のやり方に共鳴して下さる方がいらしたらぜひご連絡頂けたら嬉しいです。お待ちしています。
Photo by REGION STUDIES
메타데이터
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- 2026-07-28 08:12:08