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米国FDAが医療機器申請時のRWE活用制限を緩和 (2025年12月19日公開)

2025年12月15日、米国食品医薬品局(FDA)は、医薬品および医療機器の承認申請審査におけるリアルワールドエビデンス(RWE)の活用に関する重要な制限を撤廃したことを発表した。

Eiji Sasahara (笹原英司), Ph.D., MBA · 2025-12-18 20:20 · 0 claps · 5.3 min read
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米国FDAが医療機器申請時のRWE活用制限を緩和 (2025年12月19日公開)

2025年12月15日、米国食品医薬品局(FDA)は、医薬品および医療機器の承認申請審査におけるリアルワールドエビデンス(RWE)の活用に関する重要な制限を撤廃したことを発表した。

FDAは、特定の種類の医療機器申請に関する新しいガイダンスの中で、FDAは今後、リアルワールドデータ(RWD)ソースから収集された「個人の特定が可能な患者データ」の提出を必ずしも求めずに、RWEを受け入れる方針を明らかにした。また、FDAは医薬品およびバイオ医薬品に関するガイダンスについても、同様の更新を検討する意向を示している。

RWEは先進的な規制政策として推進されてきたが、これまでの当局の期待水準では、ほとんどのRWEを製品申請に組み込むことができない状態が続いていた。2016年以降、申請書類にRWEを含めた医薬品、バイオ医薬品、またはワクチンは35品目にとどまっている。一方、医療機器の承認におけるRWEの統合はより広範に進んでおり、同期間で250件以上の市販前承認にRWEが含まれているが、医療機器でさえ、RWEに基づく承認率は近年横ばい状態にあるという。

歴史的に、FDAは当局に提出されるすべてのRWEに対し、個々の患者レベルの機密情報を含めるよう求めてきた。このアプローチにより、価値のあるマクロレベルのデータを有する大規模データベースの多くを利用することが、事実上困難となっていたという。

FDAは、個人を特定できるプライベートな情報がなくても、一部のビッグデータソースから有意義な情報を抽出することは可能だという多くのスポンサー(臨床試験依頼者)やデータサイエンティストたちの主張に応える形となった。今後、FDAの審査官は、提出されたRWEの妥当性や信頼性を個別の申請案件ごとに検討していくことになる。

今回の政策変更により、個人を特定できないよう非識別化された数百万規模の患者記録を含むデータベースの活用に道が開かれた。これには、国立がん研究所(NCI)のSEERプログラム(監視・疫学・最終結果)のような全国的ながん登録、病院システムのデータベース、保険請求データベース、電子カルテ・ネットワークなどが含まれる。これらのリソースは飛躍的に増大してきましたが、これまでのFDAの政策下では、その利用が制限されていた。これらの包括的なデータセットは、多様な集団や実臨床における治療環境全体で患者のアウトカムを追跡しており、従来の臨床試験では捉えきれない知見を提供するとしている。

なおFDAは、2025年12月17日、「医療機器の規制上の意思決定を支援するためのリアルワールドエビデンスの活用: 業界および食品医薬品局職員のためのガイダンス」最終版を公開している。このガイダンスでは、個別の患者データの提出義務を緩和するとともに、状況に応じた個別案件ごとの判断を行うとしている。

(参考文献) ・U.S. Food and Drug Administration (FDA), ” FDA Eliminates Major Barrier to Using Real-World Evidence in Drug and Device Application Reviews ”, December 15, 2025 https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/fda-eliminates-major-barrier-using-real-world-evidence-drug-and-device-application-reviews ・U.S. Food and Drug Administration (FDA), ”Use of Real-World Evidence to Support Regulatory Decision-Making for Medical Devices”, December 18, 2025 https://www.fda.gov/regulatory-information/search-fda-guidance-documents/use-real-world-evidence-support-regulatory-decision-making-medical-devices

笹原英司 https://www.linkedin.com/in/esasahara/ 旧労働省(現厚生労働省)労働基準監督官を経て、デジタルマーケティング全般(B2B/B2C)および健康医療/介護福祉/ライフサイエンス業界のガバナンス/リスク管理関連調査研究/コンサルティングに従事する 現在は、クラウドセキュリティアライアンス、在日米国商工会議所、在日デンマーク商工会議所などで、スタートアップ企業支援活動を行っている。 千葉大学大学院医学薬学府博士課程修了(博士・医薬学)

Eiji Sasahara, Ph.D., MBA After serving as a Labor Standards Inspector at the former Ministry of Labour (now the Ministry of Health, Labour and Welfare), engaged in various areas, including digital marketing (B2B/B2C) and research, studies, and consulting related to governance and risk management within the healthcare, nursing, welfare, and life sciences industries. Currently, get involved in supporting startup companies through organizations such as the Cloud Security Alliance, the American Chamber of Commerce in Japan, and the Danish Chamber of Commerce in Japan. Hold a Ph.D. in Medical and Pharmaceutical Sciences from the Graduate School of Medical and Pharmaceutical Sciences, Chiba University.


메타데이터
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