小説「老虎残夢 / 桃野雑派」のレビュー
桃野雑派さんのデビュー作です。江戸川乱歩賞を受賞しています。
小説「老虎残夢 / 桃野雑派」のレビュー

桃野雑派さんのデビュー作です。江戸川乱歩賞を受賞しています。
※ここから先はネタバレを含みます※
最近はもう珍しくない特殊設定ミステリです。ただこの作品はあんまり特殊設定感ありませんでした。主人公を含めて、容疑者のほとんどが気功を練った武術ができますが「少林サッカー」の映画を見たことある世代だと、本当に気功で「解毒ができる」「湖の上を渡る」ことができる人がいるんじゃないかと錯覚します😂念のため生成AIに聞いてみたところ、これは完全なフィクションのようです(近い芸当をする人はいるようですが)
湖の中島の建物内から主人公の師範の死体が見つかった。死体は自殺ではなさそう。船は中島側にある。湖を渡る気功が使えるのは主人公だけ。でも主人公は殺してない。実は湖の中には丸太があるからそれを知ってる人なら渡れる。でもそれを知ってる人にはアリバイがある。とりあえずこれは「誰がどんな術を使えるか」が頭に叩き込んであれば、犯人自体は分かります。
そこに主人公の恋人の話とか、師範が企んでいたことの話とか、師範の古い友人たちの話とか、その辺りがいろいろと入り組んでややこしい話になってしまいますが、、、ミステリとしてはそこまで難しい話という訳ではない感じでしたが、ただ人間ドラマの入り組み方が良いです。最初は舞台が現代でも日本でもないから難しいと思いましたが、許されない恋に悩む主人公たち、初恋をずっと引きずってる男、惚れた男の忘れ形見の面倒を見ようとする女、家族を殺された恨みを晴らすため国を転覆させることを何十年もかけて考えてる男、新しい家族と仲間との約束で揺れる男、全員が人間味があっていいと思いました☺️
메타데이터
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- 2026-07-17 04:48:11